深海8000mに挑んだ町工場 無人探査機「江戸っ子1号」プロジェクト
本, 山岡 淳一郎
によって 山岡 淳一郎
3.9 5つ星のうち 6 人の読者
ファイルサイズ : 27.48 MB
内容紹介 下請けからの脱却をはかる男たちのドラマ。 景気低迷、工場閉鎖、日本の産業を支えるはずの町工場が、ここ10年以上も厳しい環境におかれている。そんな状況の下で、東京・下町の工場の男たちが立ち上がる。 自分たちの技術で深海潜水艇を作り、海底1万メートルの探査をしようという大プロジェクト。日本のモノづくりの在り方を問うノンフィクション。 内容(「BOOK」データベースより) 「産官学金」の連携と男たちの夢が、世界初の深海撮影を成功させた。 商品の説明をすべて表示する
以下は、深海8000mに挑んだ町工場 無人探査機「江戸っ子1号」プロジェクトに関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
起承転結の転と結が中途半端であり、しかも薄い内容でしたので約30分で読み終えました。背景はリーマンショック後の不景気にあえぐ町工場。「下請け体質からの脱却」を合言葉に、プロジェクトで目立つ→マスコミに取り上げられる→知名度が上がる→仕事が増えるこの図式に乗っての町工場発信の売名への取り組みの顛末です。結論から言うと、参加した小零細企業が 「下請け体質からの脱却」 を達成されたようには読み取れませんでした。プロジェクトを成功させた先に何があるのか?新しい部門として商品化するのか?ただ、「目立って終わり」なのか?なんとなくプロジェクトは進行していきましたので???ですが、私には後者のように読み取れました。しんかい2000(旧タイプ)レベルの潜航艇を町工場が協力して安価に作るならおもしろいが、沈めるガラス玉の製作に四苦八苦している程度では、所詮は町工場のレベルから抜け出ていません。もちろん、沈めるガラス玉の開発は大変でしょうが、それを沈める為の機材や母船や内蔵の光学機器の方がはるかに難しい技術とその積み重ねが必要なのですから、町工場と大手企業の力の大きく開いた差は棚に上げたままにして、「だから日本の町工場は凄いんだ!」とは誤発信そのものです。余談ですが、潜航艇しんかいシリーズの下請け工場は絶対に表舞台に出ません。なぜなら、本など書かずとも長期間○○重工系の下請けとしてしっかり儲けておられるからです。(もちろん締結したNDAの縛りもあります)また、産業としても簡易にガラス玉作ってを沈めて調査するよりも、潜航艇を作る方が意義の違いからも予算及び補助金の額も違うし、また、そこに必要とされる製作技術の方がはるかにレベルが高く、本来の海底調査の可能性も広がる。ただし、そんなプロジェクトに関わった町工場は、下請け企業としてNDAに従い、本当に凄い技術があっても黙っているだけ(公表できない)。実際に、そう聞かせていただいた事があります。(直接、こっそりと…)このプロジェクトを調べてみて、発起人の杉野社長の名前は検索してもなぜかあまり出てきません。成功したのは明るく売り込みや発信がうまい浜野製作所さんだけのようです。言い出人である杉野ゴム化学さんにはプロジェクトの恩恵があったのでしょうか?それと、肝心の「下請け体質からの脱却」は達成されたのでしょうか?(浜野社長以外は)あまり達成されて無いんじゃないですか?それが、読後の感想です。岡野工業代表の本、樹研松浦社長の本、町工場解体新書、エーワン精密梅原相談役の本、下町ボブスレー、町工場の娘、そしてこの本も読みましたが、この本は事象の羅列が内容のほとんどを占め、個人的には興味をそそられる事もなく(つまらん経緯の羅列にウンザリしてくる)、華々しい成果と結果を挙げたわけでもなく、これだけ製造業の人間視点での稼ぐ為のヒントにならない内容もある意味驚きでした。(単純に本の価値そのもので星1こにしています)次は、この沈めるガラス玉の量産に成功して、世界の沿岸国に爆売れしてから本を著していただきたいと思いました。ありがとうございました。※追記:起承転結の転と結が無いと冒頭に書いておりましたが、江戸っ子1号の今後については岡本硝子の下請け業者として製造するとの事です。
0コメント